ことば・翻訳・そして文化
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峻厳孤高の"loopy"になりきれなかった方針転換
   2010/5/23 (日) 16:35 by 海音 No.20100523163532

 「米軍施設を少なくとも県外移設するように……」と声を大にして選挙演説
したときには、多くの人々が「彼には米政府を説得するような何か格別の秘策
があるにちがいない」と期待したことでしょう。しかし、名家のインテリとし
て米国から"loopy"呼ばわりされることに耐えられなかったのか、あるいは5
月末までに決着をつけるという自ら設定した足かせのために進退に窮してしま
ったせいか、ここに来て交渉相手の圧力の前にあっさりと公人としての約束を
翻して土俵を割る形になってしまったように見受けられます。「大山鳴動して
鼠一匹」さえも出ないような決着、あるいはそれよりもマイナスの決着に甘ん
じるのでは、衆人の信頼を失うのは自然の成り行きです。

 現実を直視するならば、一足飛びに百パーセント県外移設などというのは不
可能に近いだろうということは、真剣に防衛問題を考えている人ならば十分に
予測していたことと言えると思います。しかしながら、一国の首相たる人が、
米政府を説得できるほどの有力な秘策を一つも持たず、また公約に沿ってどこ
までも粘り強く交渉をして相手から何割かの譲歩を引き出すという覚悟も持た
ず、「少なくとも県外移設」と言い続けていたというのは、まったく想定外の
ことだったのではないでしょうか。また、「学べば学ぶにつけ……」という方
針転換の発言も、「えっ、防衛問題についてよく分からないまま、県外移設と
言っていたの?」と、首相としての責任感と資質に大いに失望を抱かせること
になったことは事実だと思います。

 たとえば、何の準備もしないで「5月末までに木星探査ロケットを打ち上げ
ます」と口先だけで言うならば誰にでもできることです。そして、そういう現
実味のない夢物語を紡ぎ出すのは政治家ではなくSF小説家の仕事でしょう。
政治家はしっかりとした根拠を踏まえずに、希望的観測でしかない空想に基づ
いて政策を打ち出してはならないのは言わずもがなのことです。弁が立つのは
結構なことですが、後世の人々に単なる口舌の徒という評価をされることのな
いような胆力のある思慮深い対処が望まれるところです。


テキストエディタの使い分け
   2010/5/18 (火) 18:19 by 海音 No.20100518181924

 パソコンで文章を書くときに使うソフトはテキストエディタだという人は、
結構多いのではないでしょうか。私もパソコン上ではほとんどの文章をテキス
トエディタを使って書いています。ですから、どんなテキストエディタを使う
のが文章を書くのに便利なのかということについては、長年にわたって関心を
持ち続けています。

 私が現在最も頻繁に使っているテキストエディタは、一般によく知られてい
るシェアウェアの「秀丸エディタ」ですが、その他にも「EmEditor」「Mery」
「Apsaly」といったテキストエディタを使用目的やその時々の気分に応じて使
い分けています。

 「秀丸エディタ」はさすがに昔から人気の高いテキストエディタだけあって、
多機能かつ多言語対応のオールラウンドな使い方のできる強力なエディタです
が、英・独・仏語などの欧文を扱う場合には、ワードラップ機能などの点で、
「EmEditor」や「Mery」が便利に感じられます。また、HTML文書の編集の際に
は見やすさという点で「Apsaly」が比較的よいような気がします。「Apsaly」
は、HTMLタグの入力補助機能が備わっていますが、文字コードの面ではShift-
JISコードで内部処理されていて、現状では UNICODE は扱えないようです。


電子辞書検索ソフトについて
   2010/5/11 (火) 17:28 by 海音 No.20100511172805

 電子辞書検索ソフトといえば、昔からよく知られているのは、「DDwin」と
「Jamming」の2つだろうと思います。いわば電子辞書検索ソフトの双璧です。

 これらのうち、「Jamming」は現在「Logophile」と改名して進化を続けてい
ますが、一方の「DDwin」は2005年5月28日に Ver 2.66 をリリースして以来、
バージョンアップされていません。

 私は長い間、「DDwin」を使い続けてきましたが、つい最近、「EBWin」とい
う電子辞書検索ソフトの存在を知り、ただちにダウンロードして使ってみて、
その素晴らしさに感心しました。

 「EBWin」は機能が豊富で、検索画面の表示が見やすく、また使い勝手もよ
く工夫されています。ただ、「ランダムハウス英語辞典」には、そのままでは
対応していませんが、「ランダムハウス英語辞典」のデータをEPWING形式に変
換することによって「EBWin」で検索することが可能になります。その方法に
ついては「EBWin」の開発者のホームページで詳しく解説されています。

 また、そのホームページには「口語訳聖書(新約1954年版、旧約1955年版)」
という著作権フリーの「聖書」のデータも公開されていて、これをダウンロー
ドして「EBWin」に登録すると、「聖書」の閲覧や検索が非常に便利にできる
ようになります。


“loopy”と改革者の栄光
   2010/5/3 (月) 17:45 by 海音 No.20100503174554

 先日、アメリカの著名な新聞のコラムに、日本の鳩山首相が「最大の敗者」
とか「愚か者」などと書き立てられたことがマスコミで大いに話題になってい
ました。それは、アメリカ側としては、かつてイラクでの開戦に際してすかさ
ず同意を表明した日本の旧政権時代のように、何でもかんでもアメリカの言い
なりにはならない鳩山政権に苛立ちを覚えてのことだろうと思います。

 しかし、日本の首相というのは、国際政治の場でアメリカ政府の意向を代弁
する者ではなく、日本国民全体の意向を代弁する者であるというのが本来の姿
です。この本来の姿にしようとすることによってアメリカが烈火のごとくに激
怒するのを恐れた日本のジャーナリズムの人たちは、日本の国益を損なうとし
て鳩山政権に対して非難の言葉をいろいろと書き連ねていましたが、日本が先
の世界大戦でアメリカに敗れたとはいえ、そのことで日本国民がアメリカの奴
隷になったわけでもなければ家来になったわけでもないことは、もちろん言う
までもありません。アメリカ側の苛立ちに屈して、従来通りに相手の言いなり
になることが、今後の対等な日米関係の構築にとってどのように作用するのか、
ここで国家百年の大計をもってそのことをじっくり考えてもよいのではないで
しょうか。

 ところで、『21世紀 仏教への旅 インド編下』(講談社)という本があり
ます。私はまだ読んでいないのですが、この本の「第四章 甦るブッダの教
え」の中で、作家の五木寛之氏は「評価の低さこそが改革者の栄光なのだ。」
と記しているそうです。これは、佐々井秀嶺師について述べられた言葉とのこ
とですが、確かに江戸時代を振り返ってみても、例えば各藩の財政改革者など
は、最後にはひどい扱いを受け否定的な評価をされることが多かったらしいこ
とは、司馬遼太郎の歴史小説や講演録などからもわかります。

 鳩山政権がいま成し遂げようとしている沖縄の米軍施設関連の改革も、それ
が改革である限り、旧套を墨守しようとしている人々や外圧を恐れる人々から
の風当たりは強く、あれこれと足を引っ張るような評価を下されるのはやむを
得ないことなのでしょう。


民主主義と順化
   2010/4/17 (土) 22:39 by 司馬拓也 No.20100417223943

 日本の民主主義について考えるとき、昔は、欧米の民主主義と比べて日本の
民主主義はどうも形ばかりのものではないかという気がしていました。外見上、
民主主義の衣はまとっていても、その衣の下では日本の古くからの慣習に縛ら
れていて、基本的人権という概念すら日本社会の中では単なる外来の借り物で
しかないような軽い扱いをされているのではないかと感じていました。そして、
やがては日本も欧米並みの民主主義社会へと発展していくのだろうと、漠然と
思っていました。

 しかし、その後、欧米の民主主義社会のようになることが本当に日本にとっ
てふさわしい方向性なのだろうかと徐々に疑問を抱くようになりました。その
背景には、欧米の民主主義社会が抱える矛盾や問題点についていろいろと知る
ようになったこともありますが、それと同時に、日本には歴史的にも風土的に
も文化的にも欧米とは違う独特のものがあり、それらを抜きにして社会を形成
することはできないという認識が強まったことがあります。

 確かに、民主主義という社会制度は、人類にとって普遍的な価値を持ってい
るでしょう。しかし、その普遍的な価値を持った民主主義の実現には、それぞ
れの国柄や土地環境や民族性などに適したさまざまな形があっていいし、それ
らの多様な形態を民主主義の本道から外れたものと言うことはできないと思い
ます。

 そのことについて確信を持たせてくれたのは、数年前にNHKテレビで放映
された「五木寛之 21世紀・仏教への旅」というタイトルのシリーズ番組の
「第5集 救いをめぐる対話 日本・米国」でした。その番組の中で、五木寛
之氏は、外来植物のセイタカアワダチソウについて語っておられました。戦後
の日本に目立つようになった外来のセイタカアワダチソウは背丈が高く、日本
在来の野生植物をどんどん駆逐して猛烈な勢いで広がっていき、どこもかしこ
もセイタカアワダチソウが繁茂する景色になっていったそうです。

 ところが、それから数十年経った今、セイタカアワダチソウはいつの間にか
こぢんまりとした形になり、楚々として在来植物と共生しているといいます。
五木寛之氏は、それを「順化」と呼び、仏教や文化もそれと同じではないかと
述べておられました。古代インドに発した仏教は、中国を経て日本に渡ってき
ましたが、仏教が伝播する過程で、中国には中国の仏教ができ、チベットには
チベットの仏教ができ、日本には日本の仏教ができました。仏教の源流は一つ
であっても、それが行く先々の土地に定着するためには、その土地特有のもの
と習合することが必要で、それによってその土地に根付くのだというような説
明を五木寛之氏はされました。

 そのように仏教東漸の過程でそれぞれの国々や土地にふさわしい特徴を持っ
た仏教が形づくられていきました。それらは細部において互いに異なる側面を
持ってはいても、いずれも普遍的宗教である仏教の価値を損なうことなく今も
生き続けています。

 それと同じように、普遍的な価値を持って海を越えて日本にやって来た民主
主義という社会制度も、日本の文化や風土に順化した形で定着することはごく
自然なことです。そのことは民主主義の価値をいささかも減じることにはなら
ないでしょう。むしろ日本において民主主義を輝かせるために、それは必要な
ことだと言えると思います。


ドイツ語の「焼け石に水」
   2010/4/17 (土) 12:04 by 司馬拓也 No.20100417120414

 「焼け石に水」という表現は、何となく日本語独特のものではないかという
感じがしていたのですが、それに非常によく似た表現がドイツ語に存在するこ
とを知りました。

 それは、「ベルリン新聞」のニュース記事に用いられていた "ein Tropfen 
auf dem heißen Stein" という表現です。英語に直訳すれば "a drop on the 
hot stone"、つまり「熱い石の上の一滴」という意味で、これが日本語表現の
「焼け石に水」に相当します。

 ただし、「ジーニアス和英辞典」で「焼け石に水」に対する英訳を調べてみ
ると、「(only) a drop in the bucket [ocean] 〔聖〕大海の一滴,九牛の一
毛」と書かれていますので、英語ではドイツ語からの翻訳調で "a drop on 
the hot stone" と言ったのでは、日本語で「熱い石の上の一滴」と言うのと
同じように、おそらく意味が通じないでしょう。

 三修社の「アクセス独和辞典」の Tropfen の項目には、次のような用例が
記載されていました。

      Das ist nur ein Tropfen auf den heißen Stein.
      (口語)それは焼け石に水だ。

この文では、上記の auf dem の部分が auf den になっていますので、英語で
言えば on the 〜(〜の上の)の部分が onto the 〜(〜の上への)と表現さ
れているようなものです。

 ちなみに、上記の「ベルリン新聞」のニュース記事というのは、次のような
内容のものです。

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Berliner Zeitung
Mittwoch, 14. April 2010

Straßen-Frostschäden
Kommunen fordern mehr Geld
Bremen - Die Kommunen fordern mehr Geld vom Bund für die Beseitigung 
von Winterschäden auf den Straßen. Die von Bundesverkehrsminister 
Peter Ramsauer (CSU) zugesagte Soforthilfe von 100 Millionen Euro sei 
"ein Tropfen auf dem heißen Stein".

《試訳》2010年4月14日付「ベルリン新聞」
道路の凍結被害
地方自治体、さらなる資金援助を要求
【ブレーメン】各地方自治体は、冬季の道路の損傷を補修するためにドイツ連
邦政府にさらに多くの資金援助を要求している。ドイツ連邦政府のペーター・
ラムザウアー運輸大臣が約束した1億ユーロの緊急援助は「焼け石に水」のよ
うだ。

 (出所:URL: http://www.berlinonline.de/berliner-zeitung/index.php)
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厳寒の春
   2010/4/16 (金) 22:35 by 司馬拓也 No.20100416223510

 首都圏では、昨日も今日も最高気温が一昨日と比べて10度以上も急降下し、
8度前後になりました。桜が開花した後の春とはとても思えないような厳しい
寒さで、一部の地域では雪が降り積もっています。これでは、本当に地球温暖
化が進んでいるのかどうか、どうも分からなくなってきました。

 などと思っていたところ、「ベルリン新聞」のWebサイトに次のような記事
が掲載されているのが目に止まりました。

----------------------------------------------------------------------
Berliner Zeitung
Donnerstag, 15. April 2010

Forscher: Winter könnten kälter werden
Katlenburg-Lindau - Trotz der globalen Erwärmung könnte Mitteleuropa 
in den nächsten Jahren häufiger strenge Winter erleben. Als Ursache 
dafür sehen Max-Planck-Forscher die derzeit geringe Sonnenaktivität.

《試訳》2010年4月15日付「ベルリン新聞」
研究所:冬の寒さが厳しくなるかも
【カトレンブルク‐リンダウ】地球温暖化にもかかわらず、中央ヨーロッパで
は今後何年かはしばしば冬の寒さが厳しくなるかもしれない。マックス‐プラ
ンク研究所が見るところでは、目下の太陽活動の低下がその原因である。

 (出所:URL: http://www.berlinonline.de/berliner-zeitung/index.php)
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「ひょっこりひょうたん島」などの思い出
   2010/4/13 (火) 18:45 by 司馬拓也 No.20100413184551

 作家で劇作家の井上ひさし氏が4月9日に逝去されましたことにつき、深く
哀悼の意を表します。

 恥ずかしながら、私は井上ひさし氏の小説をまだ読んだことがないのですが、
井上ひさし作の「國語元年」は昔NHKテレビでドラマとして放映されたとき
に見ました。また、その後、何年かたってからこの「國語元年」や「頭痛肩こ
り樋口一葉」を舞台劇で見て、心に残るものがありました。

 しかし、今から思えば、それよりも私の人生にとって影響が大きかったと感
じられるのは、少年の頃にテレビで放映されていた井上ひさし氏の台本による
NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」です。「ひょっこりひょうたん島」
の住民でそれぞれに個性的な登場人物(ドンガバチョ大統領、サンデー先生、
ハカセ、ダンディー、テケ、海賊のトラヒゲなど)や数々の挿入歌(「もしも
ぼくに翼があったなら」など)やユーモアのあるストーリー展開は、私の人生
観の形成に少なからず影響を及ぼしたのは確かだろうと思います。ドストエフ
スキーの小説『罪と罰』の存在を知ったのも、「ひょっこりひょうたん島」で
取り上げられたのを見たからで、それから数年後にそのことを思い出してこの
小説を読み、それがのちにマル経を学ぶことにつながっていきました。

 私は文章を書くときに比較的漢語を多く使う傾向があり、それを時折人から
指摘されることがありました。しかし、実のところ、漢語が少々多い文章であ
っても、それがそれほど大きな問題なのだろうかと、あまり釈然としない思い
がありました。ところがあるとき、井上ひさし氏が何かに「なるべく和語を使
うようにしている」というような意味のことを書いておられるのを目にしまし
た。なぜ、和語かというと、舞台の台詞で漢語を使うと、観客はその意味を解
釈するためにそこで一瞬思考が立ち止まってしまうからだといいます。なるほ
ど確かに、たとえば「えらぶ」と言えばいいところを「せんたくする」と表現
すると、「選択する」と「洗濯する」の二通りの解釈のうちのどちらだろうか
と、聞く側はほんの一瞬、思考を働かせることになるため、耳に入ってくる台
詞がスムーズに頭の中を流れず、ユーモアを感じられるはずのところでも、そ
のタイミングを逃してしまうおそれがあります。井上ひさし氏によって、その
ことに気づかされて以来、たとえ書き言葉であっても漢語の使用が不必要に多
くならないように注意するようになりました。

 NHK総合テレビの番組に「クローズアップ現代」というのがありますが、
昨年の6月に放映されたこの番組で「生誕百年 太宰治はなぜうける?」とい
うテーマが取り上げられ、ゲストとして出演された井上ひさし氏がキャスター
のさまざまな質問についてコメントを述べられていました。井上ひさし氏は太
宰治の作品を非常に高く評価しておられ、番組の最後の方で「日本人に生まれ
てよかったと思う瞬間は、太宰治の作品を日本語で読めることの喜びを感じる
ときだ」と語っておられました。つまり、英訳やその他の外国語訳では太宰治
の作品を本当に味わうことができないけれども、日本人に生まれたおかげで日
本語の原作のままの作品の味わいを丸ごと楽しむことができるという意味だと
思います。

 井上ひさし氏は、04年の「九条の会」の発足にあたり、呼びかけ人の一人
だったということですが、護憲と世界平和を願うという点について私も大いに
共感を覚えました。惜しい人が他界されました。ご冥福をお祈りいたします。
合掌。


Re: カレル・ヴァン・ウォルフレン
   2010/4/10 (土) 23:06 by 司馬拓也 No.20100410230646

 遅くなりましたが、ご紹介いただいた「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」
という記事(1〜3)の全文に目を通しました。お説、まことにごもっともと
思いました。

 今の日本では国の内外の政治について大局観を持てずにいる人々が多いので
はないかと思われます。そして、その原因をつくっているのは、マスコミだと
言っていいのではないでしょうか。

 多くのマスコミは、重要な事柄はさておいて、枝葉末節のスキャンダルばか
り大げさに書き立て、それによって世論を誘導し、煽り立てておきながら、今
月の世論調査の結果がこう出たからどうのこうのと論じています。あたかもそ
の世論が自然発生的に天の声を代弁しているかのごとく装い、それを彼らの論
調の正しさを印象づけるための、いわば錦の御旗として押し立てているわけで
すが、実際には彼らが自分自身を震源地として騒ぎ立てて、マスメディアを通
じてそういう方向に導いた結果としての世論を、自己の論調の正当化に用いる
という、巧妙な詐術のようなことを演じているにすぎないのではないかという
疑念を抱かせるものです。

 一方、国会はといえば、国会を1日開くのに何億もの費用がかかり、それが
国民の税金から支払われているというのに、「政治とカネ」の問題をめぐり、
何も変わりばえのしない異口同音の質疑が執拗に何日も何日も繰り返され、肝
心の国民の生活をよくするための政策の議論が後回しにされているような状況
が続いていました。それはまるで、彼らにとって国民の生活は二の次、三の次
の問題で、それよりも何よりも政敵を権力の座から引きずり下ろすための権力
闘争に的を絞っているのだと言わんばかりで、国民の生活や日本のあり方をよ
くするための明るい未来志向のアイデアなどは特に持ち合わせていないかのよ
うに見えるのは残念なことです。


カレル・ヴァン・ウォルフレン
   2010/3/26 (金) 09:39 by santa No.20100326093932

「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」カレル・ヴァン・ウォルフレン
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20100319-01-0501.html

これおもしろいです。中央公論掲載の論文だそうです。
ウォルフレン氏はWikipediaに略歴がのっています。


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